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- Vol.38 うーん…途中まではいいんだけれど、ちょっと違う??
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- Vol.35 心に届く言葉、届かない言葉
- Vol. 34 2020年の仕事はじめ
- Vol. 33 That’s the way it is.
- Vol.32 徒然なるままに
- Vol.31 勉強ってなあに?
- Vol.30 京都の春
- Vol.29 正確な日本語?
- Vol.28 引っ越し、執筆、講演、そして引っ越し
- Vol.27 〇月×日
- Vol.26 It's not easy to write textbooks.
- Vol.25 Even a pig climb a tree when flattered!? 豚もおだてりゃ木に登る
Vol.25 Even a pig climb a tree when flattered!? 豚もおだてりゃ木に登る
昨日もらった元生徒からのメールに「あけましておめでとうございました」と書いてありました。 そういえばもう1月もあっという間に2週間以上が過ぎ、「新しい年があける」は過去形になってしまったのですね。年末年始は息子家族と沖縄ですごしました。「カプチのおばあちゃん~!」(私はカプチーノ(犬)のおばあちゃんではありません!!笑)と叫びながら走り回る孫に翻弄されたお正月でした。もう数年前から初詣では「良いことがおきますように」とお願いすることを止め、「どんなことが起こっても、それに笑顔で立ち向かっていく、明るさ(強さ)と勇気をください」とお願いしています。皆様にとって今年が有意義な年になりますように。
私の友人のJ さんは、とてもほめ上手です。オーストラリアから日本に来て30年。
教材の執筆中、英語の使い方などでちょっと質問したい時の大事な助っ人です。ですから、私の原稿の最初の読者になります。でも彼女はいつも英語の訂正の前に“Wow wonderful!! Where did you get this idea? It’s amazing! Don’t tell me the idea came into your dream while you’re sleeping. Ha ha ha!” とありったけの言葉を使って驚いてくれます。 私も調子に乗って「ねっねっ!良いでしょう。今までこんなふうに文法を解説したテキストなかったでしょう!」と嬉しくなります。そして、また褒めてもらいたくて頑張ろうと心に決めるのです。先日彼女に日本の諺でEven a pig climb a tree when flattered.(豚もおだてりゃ木に登る)を教えたら大笑い。(注: Pigs might fly でそんなことありえないという言い方があるので、もっとわかりやすく言えばPigs might fly when flattered. でもいいと思います。
皆さんよく御存じアプリコットの編集長新井氏もほめることに至っては天下一品です。編集者という職業柄、執筆者、デザイナー、音楽担当者、印刷会社などオーケストラの指揮者のようにすべてがうまく調和し、自分の思うままに動かす「飴と鞭の使い方」はプロなのは当然ですね。ただ誉めるというのはタイミングと場の雰囲気があるので、結構むずかしい。新井氏本人は「私は皆様に気を遣いながら生きていく小心者です」と言っていますが、いえいえ、なんのなんの。私が書き殴りの原稿を送ると「玉稿を拝受いたしました」と即、返信が返ってくるところはすごい。そして、“ぴらぴらの思い ”(前々回のエッセイ参照)をひたすら隠し、「素晴らしいです。玉稿を拝受し身が引き締まる思いです」なんてメールが届くと、また「豚は木に登りだす」のです。
本が出版されてしまった後、使っていただいている先生方にお褒めの言葉をいただくのは「ありがとうございます」以外何を言っていいのかわからなくなるので、とっても苦手な私。でも、出来たての原稿を温かく見てくださる人がいて幸せです。
ああ、今年もおだてられて木に登らされるのだろうなぁ・・・。ところで、せめて”豚“からは卒業したいので、どなたか効果的なダイエットの方法を教えてください。
今、執筆部屋にある新井編集長のぴらぴら。