- Vol.39 28年前の私からのプレゼント ―あなたへのおくりものー
- Vol.38 うーん…途中まではいいんだけれど、ちょっと違う??
- Vol.37 発展と進歩
- Vol.36 音楽はすばらしい
- Vol.35 心に届く言葉、届かない言葉
- Vol. 34 2020年の仕事はじめ
- Vol. 33 That’s the way it is.
- Vol.32 徒然なるままに
- Vol.31 勉強ってなあに?
- Vol.30 京都の春
- Vol.29 正確な日本語?
- Vol.28 引っ越し、執筆、講演、そして引っ越し
- Vol.27 〇月×日
- Vol.26 It's not easy to write textbooks.
- Vol.25 Even a pig climb a tree when flattered!? 豚もおだてりゃ木に登る
Vol.13 APRICOT REUNIONのつどい
2000年にアプリコット主催の児童英語教師養成講座が始まり、本年で13年。 修了生も200名を超えました。第1回目から講師を務めさせていただいています。その初期の講義内容をまとめたものが、『実践家からの児童英語教育法』(2004年)全3巻です。私の持論である「レッスンには“言語目標”だけではなく、“コミュニケーション育成のための目標”を必ず設定しなければ使える英語は習得できない」を具現化し、本の中で紹介した活動はすべて“言語目標”と“コミュニケーション能力育成目標”の両方を持つように構成しています。
大学でも児童英語教育の講座を持ちますが、私の児童英語教師養成講座は、受講対象者がプロの先生でも、大学生でも、必ず「日本の英語教育の失敗の要因」の分析のブレインストーミングから始まります。
ただ単に幼児、児童のための楽しい歌やゲームを教えても、 中学・高校・大学の英語教育の失敗を理解し改善方法を考えることをせずに小学生に英語を教えても、失敗の教育を早めるにすぎないからです。
毎回、受講の皆さんが結論づけるTOP3は次の3つです。
1. 言語としての教育がなされていない。
2. 英語を話せない(運用できない)先生が多い
3. 英語の必然性に対しての認識が低い
講義はその後、言語の教え方、教師のあり方、評価等に進んでいきます。
今年度はAPRICOT PLAZAの日に、東京と大阪で「児童英語教師養成講座」修了生のREUNION & Learning World 認定校の先生方との親睦会が開催されました。
久々にお会いした先生方は、皆さん第一線で活躍されていて、嬉しい限りです。養成講座終了後、大学院に進まれTESOLの修士を取った方が多いのにも驚きました。その中で大阪、東京共に3人の先生方に、シンポジウム「私の英語教育と今後の英語教育の在り方」のパネラーとして参加していただきました。
東京のパネラーのお一人、土肥妙子先生は日本の英語能力についての意識の低さをデータを示して分かりやすく説明してくださいました。
・韓国のサムソンの管理職に求められるTOEIC点数は920点、
・日本のSONYの 管理職に求められる点数は600点。
・サムソンの新入社員に求められる点数は900点(求めるTOEIC スコア一覧表(2011年1月版)より)。
一方、2005年7月18日付の読売新聞によると、TOEIC 730点以上は中学英語教員で8.3%、高校の英語教員16.3%だそうです。
また、東京・大阪会場共にパネラーを務めて下さった石川県の英会話学校イエローハウスのKierryn Bowring先生は、ご出身のオーストラリアの公的学校の教師研修制度と比較してお話しされ、 学校での雑用を事務のプロに任せ、先生方の担当科目の自己啓発、スキルアップの研修の必要性を提案されました。
日本の英語教育はまだまだ改善の余地がありますね。