◆著者:理論と実践を日々研究されてきた実践者によって作られました。元AIM English Studio主宰(大阪・堺市)の中本幹子先生が長年、ご自身の生徒さんたち(生徒数:約550人)のために作って実際に教えてこられたオリジナル教材が基になっています。
◆先生方に最も近い出版社が、先生方のニーズに合わせて1冊ずつ発刊してきたシリーズです。初版刊行は1995年。現在まで1冊ずつ増刊&改訂され、9巻シリーズとなっています。
1. Warm up/Review:「言語は復習なしには習得できない」ため、毎回のレッスンは復習から入ります。これまでに習った英語を使うChat time/ Question Timeで習った英語をできるだけ使っていきます。
2. Information gapのある活動(Communication Activity)で「英語を使う」ことをレッスンの軸に置いています。
3. Communication Activityで先生やクラスメイトと英語を「使った」後にテキストを開き、語彙や文法を確認、練習します。
4. 習った英語を駆使しながら右ページで自己表現活動(自分で考えて話す、書く)をおこないます。
5. WORKBOOK/Drill:テキストの学習内容を確認しながらレッスン内でワークブックをおこないます。
6. Homework: 生徒用CD/アプリを聴いてくるListening Homeworkを幼児期から徹底し、聞いてきたかどうか毎週チェックします。
Learning Worldシリーズでは
・語彙や表現は1度きりでなく、難易度をあげながら繰り返しスパイラルに覚えていきます
・生徒同士で英語でのやり取りを毎レッスンおこないます(chat time/ interactionを重視)
・幼児期からクラスの前でPresentationをおこない、自己を表出することに慣れていきます
・「答えが一つでない」ことを英語学習の中で体得し、他者を受け入れる教育を施します
・各巻テキスト内Achievement Targetsのページで、テキストを通して何ができるようになるのかを生徒自身も、保護者も先生も把握し、英語学習を進行していくことができます
1. Communication Activity コミュニケーション活動
他社教材との大きな違いとして、Information gapのある活動のための『カラー教具』(WELCOME PINK/ YELLOW/ BLUE/ READY)『アクティビティシート集』(Book1,2,3,4)を教師用アイテムとして用意。
「英語を使わなければ解けない」「英語を言う必然性がある」活動で英語をcreativeに練習します。
2. テキストで語彙・文型を確認
Communication Activity のあと、歌、チャンツでターゲットの語彙・表現の定着を図ります。catchyなsongs and chantsが全巻に揃っています。子供達の心情に寄り添ったチャンツは覚えた英語を強く記憶に残します。
・歌・チャンツの効果
3. Self-expressions (Creative Drawing/ Creative Writing) 自己表現活動
発達段階に応じた自己表現活動が全巻に入っています。(下記は一部)
4. Listening Homework: 宿題はStudent CD/生徒用アプリを聴いてくることです
第二言語習得のために必要なリスニング時間は1000時間と言われています。1000時間のリスニングを可能にするには家庭でリスニングの習慣をつけることが不可欠です。
・音声について ・宿題システム
Lesson Procedure
①Warm up/ Review /chat time: Have a free conversations with students ⇒
②Communication Activity ⇒
③Target Sentences/ Songs/ Chants/ Dialogues ⇒
④Individual Work/Oral Presentation ⇒
⑤Follow up / Drill :WORKBOOK, Phonics, Listening Tests
Homework check(暗唱)&Review→
Communication Activity(語彙・表現の導入/実際におこなう活動)→
Textbook (Vocabulary/ Grammar)の確認(テキストを開いて学ぶ/文字の確認/Listening Testなど)→
Creative Drawing/ Creative Writing/ Oral Presentation →
WORKBOOK / Supplement(for review/ expansion) →
Listening Homework(該当ページにStampを押す。翌週チェックしてAward Stickersを貼るシステムあり)
Learning Worldシリーズの根幹を成す考え方は次の通りです。
1 インプットは効率的に。覚える英語はチャンツや歌の手段にのせて楽しいもの、覚えやすいものを意識しています。
2 一貫プログラムだからできること。4技能5領域の総合的な英語運用力が付くことを目的にしています。
3 自己表現活動を重視:幼児期から自己表現を体験させ、絵や1語文から英語を「使える」ことを重視しています。
4 習った英語を忘れることが前提。大切な文法事項や語彙はスパイラルに何度か目にすることで深い定着をめざします。
5 達成感、成就感が大切。英語力に関わらず子供達が「各テキストをやりきった達成感、成就感」を積み重ねられるよう「継続」できる工夫を施しています。
6 自己肯定感(self-esteem)を育む内容を、著者の中本幹子先生の強い願いの現れとして、たくさん入れています。
8 I’m right. You’re right. 相手を受け入れ、多様性を許容できる感覚を身につけることを意識しています。
9 答えは1つではない。I don’t knowでも答えである(沈黙は許されない)を徹底することで、間違ってもいい、英語は実技科目であることを先生も生徒も認識し、どの年齢のクラスも「間違いが許されるクラス」を提言しています。
■Teaching Concept: The Communicative Approach/ the Humanistic Approach
「英語を使って話す」ことをルーティーン化
小学1年生(WELCOME3冊を経た場合)から英語のやりとりを習慣化します。
生徒が自身の学習進度を把握します
(テキストの巻末のProgress Report のチャートを使って発話を見える化)
Learning Worldシリーズでは毎回テキスト左ページの音声を聴いてくる宿題が出ます。宿題がどこまで進んだか、を子供達自身が把握できるシステムとして、Name cardの下で「宿題をやってきたかどうか」チェックできるようになっています(聞いてきたページに色を塗る/Book1~Book5)
生徒にテキストのDestination を示します Achievement Target
各巻にAchievement Targetがあります。(到達度目標=Can-Doリスト)
Learning Worldは、1冊=1年~1.5年で使うことを目安にしていますが、
1年の最終月にはAchievement Targetをおこないます。
指導者はテキスト最初のページの「これだけできるようにがんばろう」の到達点を把握してください。
この到達点は生徒達の到達点であると同時に、「生徒を全員達成させる」という指導者側の到達点でもあります。
Achievement Target一覧(PINK~TOMORROW)
Achievement Targetを達成できたらCertificate をもらいます
FLOW CHART
Author 著者紹介
元(株)エイム・イングリッシュスタジオ(大阪・堺市)主宰。
25 年以上にわたり、自身が主宰する英会話学校、私立小学校、国立附属中学校といった教育現場で延べ1,500人以上の子ども達に英語を教える。
「日本の英語教育事情に則し、子ども達目線にたった」教材開発を手がけ、将来の児童英語教師養成のための講座で講師を務めるだけでなく、教室の経営やママ向けの講演も多数。英語教育の第一人者として全国に多くのファンを持ち、日本の子供達を熟知した教材や絵本はさまざまな英語教育の現場で愛用されている。
APRICOT児童英語教師養成講座講師。Learning World 認定校特別顧問。
⇒⇒中本幹子先生の「なかもとと友かな」エッセイはこちら
Learning Worldシリーズ Overview
幼児向け教材のWELCOMEの3巻のうち、WELCOME PINKは「おはよう」から「おやすみ」までの日常表現を歌やチャンツを使ってインプットします。テキストにはUnitごとに付録のArts & Crafts(工作/(全10枚)が付いています。
WELCOME YELLOW, BLUEは、児童英語の初期段階でインプットすべき基本語彙、基本表現、定型表現をスパイラルに習得します。
YELLOWは自己表現活動が多く、プレゼンテーションの基礎を養います。テキストにはUnitごとに付録のMy Book(8ページのミニブック、全10枚)が付いています。
BLUEはYELLOWに比べて少し概念が難しく4-5歳に最適。チャレンジングな歌やチャンツが多いです。テキストにはUnitごとにRead n’ Rollの付録(全10枚)が付いています。*小学校1年で初めて英語を習う場合はWELCOME to Learning WorldのYELLOWかBLUE、少なくともどちらか1冊を経てからBook1に進みます。
Book 1では親子の日常表現、簡単な自己紹介、日常の中で「自分のこと」を言えるようになる英語を学びます。文字の導入を意識し準拠ワークブックに加えて、学習を開始して半年経った頃からはHandwriting a/bの「なぞりワーク」をリスニングの宿題と共に出すことで文字に慣れることができます。
Book 2では外国の友人との会話や世界の天気など視野を広げ、家族、友達、ペットなど第三者についても話せる(三単現s)ことを目的としています。聞いてわかる/文字を見て読める/言った英語を書けることを目指し既習の英語表現をある程度自由に言えるようにします。writingには別冊の4線ノートを使います。
Book 3では自分の誇り、自分にできること、しなければならないこと、予定していること、何のために学校に行くか、昨日見た夢、友達への手紙など、自分で考えて書き、発表するcreative writingを多く入れ、小学英語で習う英語をほぼ運用できるようになることをめざします。*2020年に小学校に英語教科書が入ることで、Book3を小学5年に学習する傾向が顕著になっています。
READYは、「フレキシブル」に使えるテキストです。小3, 小4で初めて英語を学ぶビギナーや、英語歴にばらつきのあるミックスクラスで人気があります。(Book 1の後READYを使ってからBook2に進む場合と、READYを挟まずに、Book 1⇒Book 2と進む場合があります。)READYでは学校生活の場面ごとに10場面での会話をテキスト終了時には全て発話できることを目指します。
高学年用のBRIDGEはBook3 までの文法(中2、中3学習の不定詞、比較まで網羅)の復習&語彙力アップと、中学英語への土台作りをします。これまで習った英語のSpeakingも強化します。曖昧に覚えていた文の構造を整理し、正しい英語へと導く橋渡しのための本ですので、BRIDGEでは必ずワークブックを併用し、児童英語から次のステップへと移行できるようにしてあげてください。
TOMORROWは小学6年生~中学生向けに、地球、市長演説、リサイクル、テストに落ちた理由、ハワイに行きたい時の会話、干渉しないでほしい時の言い方、人へのアドバイスの仕方、賛成/反対、月に行く最初の生徒に選ばれた理由など、リアルに考えて英語を駆使して発表するトピックを揃えました。後半のユニットでは仮定法過去、現在完了進行形、分詞など新文法を扱います。