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なかもとと友かな

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ご存じアプリコット出版筆頭著者。 元AIM English Studio (大阪・堺市)主宰。 Learning World series、『キッズ英語絵本シリーズ』等アプリコット出版刊行物多数。 幼児・小・中・高・大学・大人と全年齢層の英語教育実践家で児童英語教師のカリスマ的存在。 APRICOT児童英語教師養成講座講師。Learning World 認定校スーパーバイザー。
  • Vol.32 徒然なるままに

    徒然なるままに、日暮らし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事を そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。
    皆さん、お久しぶりです。Learning World for THE FUTURE  の第一次脱稿を終えた後、しばしの間 “つれづれなるままに 日暮らし” を続けておりました中本です。 しかし、今この「つれづれなるまま」の英語訳を調べてみますと、“to kill one’s boredom”(英辞郎調べ)になっていました。 やっと手に入れたこの自由な時間ですので、boredomではなくせめて、spare time かunoccupied time に欲しかったと思うのですが。 ともかく、 時間を過ごしている間に社会で起きていることに対しての疑問や怒り(?)が次々と心に浮かんでは消えていきます。
    徒然なるままに日暮らし、コンピュータにむかひて、心に移り行く疑問や怒りをそこはかとなく打ち綴れば、アプリコット出版の新井氏から “それ欲しけれ(!?)”って依頼が来ちゃった。 ってところでしょうか。

    環境問題、地球温暖化、企業の不正、医学部入試男女差別問題、大学入試英語民間委託などなど、怒りが募るばかりです。そんな中、最近、嬉しかったことは 文科省が英語教育に関して、外国語によるコミュニケーションにおける見方、考え方を明言したことです。下記にその要旨ざっとまとめてみました。

    外国語で表現し、伝え合うために、外国語やその背景にある文化を、世界や社会、他者とのかかわりに着目して捉え、コミュニケーションを行う目的、場面、状況等に応じて、情報や考えなどを形成、整理、再構築することが重要で、そのためには授業の中で子供が思考している場が必要。 パターンプラクティスやリピート練習についてはメタ認知が働いていないので コミュニケーション活動とは言わない。指導者は練習思考活動の違いを理解し、子供に言葉(語彙、語句、表現)を選ばせなければならない。
    授業中、先生が英語の訳を言ったり語句を提示することは子供の推測する力をさまたげる。

    私は40年近く前に日本の子供達にActive Learningの楽しさを教え、英語を道具として世界で活躍できる人間を育てたいと英語教室を開きました。文法の解説、パターンプラクティスや書き換え、部分訳や単語の習得だけを行ってきた日本の英語教育に疑問を感じ、当時市販されていた児童用の英語のテキスト全てを調べて満足のいくものがなく、「思考活動と自己表現の表出」、英語のフレーズを効果的に定着させる 「チャンツ」、そして、情報や考えなどを形成、整理、再構築するアクティビティを中心にしたオリジナルテキストを作り始めました。 そのテキストがアプリコット出版の目にとまり、ラーニングワールドシリーズが誕生したのです。

    その後、コミュニケーション能力を高める英語教育の在り方を、アプリコット出版主催のワークショップや児童英語講師養成講座,講演などで発信してきました。 ラーニングワールドシリーズには自分の考えを構築し、それをクラスで発表したり、情報をまとめたりする活動が多くあるのは皆さんが承知してくださっていると思います。 世間が、そして文部科学省が私の訴え続けてきたことを受け入れてくれたのだと感無量でした。 大勢の学習者を一斉に教えなければならない学校教育の中では、思考活動を無視したパターンプラクティスや文法の解説の授業の方がよほど教えやすいでしょう。

    学校教育の中で個々の学習者の考えを構築する活動は指導者の力量が問われるでしょう。

    しかし、ずっと失敗してきた日本の英語教育の舵が大きく切られたように思います。
    続いて中本が「怒って」いることをお話ししましょう。

    それは、上記のコミュニケーション活動を現場がわかってないということです。

    小学校だから楽しければ良いとばかり、英語教育とは全く関係のないゲームに興じている英語の授業がどれだけ多いことか。「楽しい」ということを誤解している先生方があまりにも多い。学校でおこなう授業は「知的好奇心を刺激する楽しさ」を目的としなければなりません。カードを取り合ったり、勝ち負けを競うゲームで盛り上がったりしているだけの授業では子供達はゲームを楽しんでいるのであって、言語としての英語の勉強しているのではありません。 そんな授業が横行しているのは残念でなりません。 ゲームで語彙がいくら増えても英語は話せません。その語彙をつなぎ合わせて、自分の意志を言えるようになるように導かなければならないのです。 ゲームは動機づけの一つの手段であって目的になってはならないと思います。

     

    書いているうちに、ますます腹が立ってきました。 「あやしうこそものぐるほしけれ」(現代訳:(思わず熱中して)何かに憑かれたように止まらなくなるものだ。) Take it easy.

    この続きは是非、10月27日からの「子供に英語を教える講座」でお聞きくださいね。

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    イベント係より先生方へ

    ★中本幹子先生が講師を務められる  「子どもに英語を教える講座」 はコチラからご覧ください。 

    ■第1回:10/27(日)    ■第2回:11/10(日)  ■第3回:11/23(土・祝)  ■第4回:12/1(日)  ■各講座の開催時間:13:00 ~15:30

    Learning World シリーズをこれからお使いの方、ご検討中の方もご参加いただけます。この機会に中本幹子先生と共に英語教育の今後について語り合いませんか?

     

    *たくさんの方に東京地区での開催についてお問合せを頂いておりますが、残念ながら当面は東京での開催は予定がございません。次回の開催につきましては2020年5月―6月頃を予定しておりますが、関西地区での開催となる見込みです。どうぞご理解いただけますようお願い申し上げます。

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